《86》【僕のジョボ女簿日誌】 「第二話 姉弟・接吻(シスター・キス)」(1)ー10 神様
- 2017/06/24
- 00:38
「……太郎?」
続きが気になる彼女は、口を詰まらせた僕に首を傾げたが、僕は無理やり話題を変えることにした。
「……イヤ、それよりも早く朝ごはん作ってよ。お腹空いちゃったよ」
シミ姉は、思い出したようにキッチンと向かい合った。良かった、何とか誤魔化せたようだ。
安堵の溜息を吐きながら、僕は椅子に身を預けるように座った。
しかし、シミ姉の話はまだ終わっていなかったようである。
「それよりさ、太郎……いつにする? その……今月のおしおき。まだ一つもやってないよね」
背筋が凍りそうになるとはこのことだ。
「今月は確か……一回目が〝お漏らしパンツを履いたまま一日過ごす〟二回目は〝太郎が指定する日はノーパン&超ミニスカで生活する〟そして三回目が――」
「シミ姉!!!! もう何でもいいから早くご飯つくってくれー!!!!」
顎に人差し指を付けながら思い出すように呟く彼女を制すように、大声を発した。
隣の人には後で謝っておこう。
◆◆
これが僕の義姉、シミ姉と僕のある日の一幕。
いつもこんなことをしてるわけではないが、結局いつも彼女のペースに乗せられてしまう。
それは昔からそうだった。
僕がどこか女性に頭が上がらないのは、彼女のせいともいえる。
だが、出会った当初からこんな関係だったのかというと、決してそうではない。
むしろ真逆だった。
何故、今彼女はこんな消極的で一種の被虐性ともとれる言動を繰り返すようになってしまったのか。
――それは、僕に原因がある。
僕が彼女と出会ったのは運命だったのか。
もしそれが神様の仕業というなら、僕は神様を呪う。
それと同時に、僕は彼女を守る。
例え、相手が神様であろうとも。
続きが気になる彼女は、口を詰まらせた僕に首を傾げたが、僕は無理やり話題を変えることにした。
「……イヤ、それよりも早く朝ごはん作ってよ。お腹空いちゃったよ」
シミ姉は、思い出したようにキッチンと向かい合った。良かった、何とか誤魔化せたようだ。
安堵の溜息を吐きながら、僕は椅子に身を預けるように座った。
しかし、シミ姉の話はまだ終わっていなかったようである。
「それよりさ、太郎……いつにする? その……今月のおしおき。まだ一つもやってないよね」
背筋が凍りそうになるとはこのことだ。
「今月は確か……一回目が〝お漏らしパンツを履いたまま一日過ごす〟二回目は〝太郎が指定する日はノーパン&超ミニスカで生活する〟そして三回目が――」
「シミ姉!!!! もう何でもいいから早くご飯つくってくれー!!!!」
顎に人差し指を付けながら思い出すように呟く彼女を制すように、大声を発した。
隣の人には後で謝っておこう。
◆◆
これが僕の義姉、シミ姉と僕のある日の一幕。
いつもこんなことをしてるわけではないが、結局いつも彼女のペースに乗せられてしまう。
それは昔からそうだった。
僕がどこか女性に頭が上がらないのは、彼女のせいともいえる。
だが、出会った当初からこんな関係だったのかというと、決してそうではない。
むしろ真逆だった。
何故、今彼女はこんな消極的で一種の被虐性ともとれる言動を繰り返すようになってしまったのか。
――それは、僕に原因がある。
僕が彼女と出会ったのは運命だったのか。
もしそれが神様の仕業というなら、僕は神様を呪う。
それと同時に、僕は彼女を守る。
例え、相手が神様であろうとも。