『総天然色 失禁少女の基礎知識』(2017/6/28/三和出版)
『総天然色 失禁少女の基礎知識』を読んだ。
本作はアダルト作品の老舗出版社・三和出版が発行しているライト・マニアック・テキストシリーズの最新作で、同名タイトルの三作品目。
恥ずかしい話、私は自分をおもらしフェチストと自覚しておきながら、前二作を読んだことがない。つまり、これが僕にとって「おもらし」に関連する考察本は始めての経験ということになる。
果たしてこれが、僕にとってプラスに働くか、マイナスに動くか。ドキドキものだったが、実家から遠出してようやく手にすることが出来た。
その内容は女の子のおもらしに特化したもので、年齢別によるおもらしについての考察と体験談を多く掲載し、様々な視点・シチュエーションから、いわゆる「失禁少女」を研究したものとなっている。かといって文字ばかりかというとそうでもなく、体験談には多くのイラストレーターさんによる美麗な挿絵を掲載している。難しいことはいいから、おもらしイラストを沢山見たい、という人も十分満足出来るものかもしれない。
(個人的には、なずなさんイラストによる《トイレまで間に合ったのに》が体験談・イラスト含めて一番好きでした)
誤解されないようにハッキリ書いておきたいが、今作は決してネタ本ではなく、女性のオシッコのトラブルについて真剣に向き合った一作ということである。後書きによると、著者の「マニアックラブ研究会」の皆様(はじめましてなので、複数人か個人かは存じ上げません。すみません)は本書を執筆するに辺り、参考文献を多数読み、医療機関への取材も行ったとか。そして女性の尿トラブルが、とても奥深いものであることを実感したそうです。
男性は決して知ることの出来ない「女性のおもらし」の心理、また遭遇してしまったときの対処法を知れるという意味でも、読む価値は十分にあると思います。
表紙タイトルに惑わされることなかれ。おもらしフェチである方もそうでない方も関係なく、女性にとって人生を左右することになるかもしれない「おもらし」にここまで切り込んだ文献を他に知りません(単純にこれが一作目だけな話)。皆様、是非一読を。
(2017/8/6 執筆)