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おもらし同人誌レビュー⑦ 【TRUE iDOL SHOW/肌色黄金水】(アイドルマスター)

これまで読んできたおもらし同人誌は、基本的に心が温まるものが多かった。
主人公の女子(男目線の作品もあったが)がオシッコを我慢出来ず、おもらし(おねしょ)をしてしまい、目撃した相手に優しくお世話してもらうベタなものから、ワザと粗相をして解放感に身を委ねるものまで様々だが、最終的には主人公が失敗を受け止め、前に進んで行く一種の児童文学のような空気感すら漂っていたのだ。

しかし、今作は違う。今までは大きく路線を外れたシリアス展開に、初見の読者の多くが心を痛めることになったかもしれない。

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本作はアイドルマスターの二次創作本で(レビュー②でも解説しております)、自分は初見でもあるアイドルの星井美希。
PS4用ゲーム『アイドルマスター プラチナスターズ』の合宿設定を基にしているらしいが、プレイしていなくても問題なく楽しめる内容に仕上がっているとのこと(当然自分もプレイしたことがない)。

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765プロダクション所属のアイドル達が合宿所で共同生活を送ることになるが、その初日にカリスマアイドルでもある美希がおねしょ をしてしまうーーという、あらすじ。

主役の美希が五本それぞれの短編で、違うパターンのオシッコの失敗をしている。基本はおねしょがメインだが、途中からオムツ要素も加わり、最後は大舞台でパフォーマンス中の失禁というグランドエンディング(?)へと繋がっていく。

才能溢れるヒロインの恥姿、天国から地獄への心情の移り変わり、仲間であったはずの周囲からの冷ややかな反応、全て一寸の隙もなく描かれている。
相当な時間と手間をかけて、この作品を世に送り出したい、という作者の思いがヒシヒシと伝わってくるのだ。

特に「収録一本目」(一つ目の作品)は、キャラクターのバックヤード説明から始まり、主役が助けられる流れまでのテンポのスッキリまとめられ方が心地良く、説明のパートにありがちな煩わしさが感じられなかった。
これこそ、整理された文章といえる。一読の価値アリだ。

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しかし、この作品にはおもらし作品として致命的な点が二つある。

一つ目は、挿絵におねしょイラストが無いということ。これだけしっかりとしたおねしょ小説ならば、イラストの一枚でもあれば萌えに萌えれたハズ。良いストーリー、良いおねしょ描写があれば、イラスト一枚で様々な妄想が可能だというのに、今作では表紙で美希がスヤスヤと眠る一枚絵のみとなっている。

そこには作り手側の事情があったのかもしれないし、もしかして固定化されたイメージで情景を想像してほしくないという思いもあったかもしれない……が、個人的には今作にイラストはあった方が良かったのかもしれないと思ったので、少し残念である。
(イラストの女の子が、おねしょを見て悶える姿を見たかった……)

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そしてもう一つ。実はこれが非常に大きい。個人的な意見ではあるが……何というか……フェチ心をくすぐらない、つまりは興奮出来ないのだ。

おもらしフェチストが、おもらし小説を読んだり、おもらしイラストを見る理由は一つ、興奮して夜のお供にしたいからだ(他の意見もあるだろうから、異論は認める)。

しつこいかもしれないが、今作は緻密なまでに書き尽くした素晴らしい文章なのは間違いない。しかし、興奮出来るかというとそれはまた別の話だ。
夜のお供におしっこ系の作品を使用するときは、当然〝その場面のみを切り取って、そこだけを見続ける〟ことが多い。その前のストーリーに目を通すのであるは、〝読み物〟として使用するときのみなのである。


そして今作のおもらしシーンをみると、ヒロイン・星井美希の恥辱にまみれたシリアスな物語が否が応でも頭に浮かんでしまう。

自分は「アイドルマスター」のゲームをプレイしたことが無いし、メディア作品も見たことが無い。
今作は二次創作ということで、原作を踏襲しつつも、ギラギラしたアイドル界の裏の世界を描き暴くという、かなり社会派な独自路線にシフトしている。

おねしょの失敗を知られ、アイドルの地位も人間としての品格も失うことになった美希と、それに伴い距離を取り始める仲間達のリアルな姿に心を痛めながらも、ページをめくる手を止められなかった。面白いことは間違いないのだから。

つまりおもらし文芸としては優れているかもしれないが、性的興奮を満たす作品では無かった……というのが僕の総評です。
あくまで、僕個人の。

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色々と語ってきましたが、実は僕もおもらし作品をHPで書いています(現在は更新停止中ですが)。
その書き方としては、まずストーリーを考え、そこに理想のおもらし場面を付け加えていくのですが、ページ数とおもらしの数が釣り合ってない。つまり少ないのです。

以前それを指摘されたことがあります。

そのときは、理解しつつもどこか受け入れられない自分がいましたが、今になってこういうことか……と分かったような気がしました。

おもらし小説家として未熟な自分を磨くためにも、もっともっと作品を読まなくては。

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プロフィール

Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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