おもらし同人誌レビュー⑥ 【危ないふたり/にゃこ(イラスト・はがー)】(オリジナル)
- 2020/05/06
- 18:44
この【おもらし同人誌レビュー】も、今回で六作品目となるが……ここまでレビューしてきた作家さん達の殆どは、数年前から存じ上げていた。
勿論、ネットの投稿サイトやTwitter等のSNSが殆どだが、今回手に取ったにゃこ氏の作品は本当に今回が初めてだった。
「し〜むす!」で直接お会いして、お話を聞く内に興味をそそられ今作の購入を決めた。何事も「初めて」というのは刺激的だ。
創作物にはその人の内面が隠されているというが、今回はどんな世界に誘ってくれるのか。
◆◆
レビューを書くに辺り、にゃこ様のTwitterの呟きを少し覗かせて頂きました。
やはりおもらし系を含め、過激で少々背徳的なものをリツイートする傾向にありますが、少しこれまでの作家さんとは異質なものを感じました。
何といいますか……
自分の人生経験だけではおおよそ表現出来ないような別次元の空気感。違和感。疎外感。現実的なのに、どこか非現実。まるで異世界。
ーーその正体は作品を読んで判明しました。
本作の主人公は二人、インドア系女子の珠里とアウトドア派の美奈。学生時代に、おしっこにまつわる事件で意気投合した二人による、二人だけのいけない遊び。
オムツや携帯トイレは当たり前。
その他にバイブやアナルプラグといったSMグッズだけでなく、カテーテルまで用意してあるのだから、当然使ったことのない自分は、頭で想像するのに時間がかかり、ページをめくる手が止まるや止まる。
それでいて、二人は付き合っているわけではないし、百合っぽさもあまり感じられません。
二人を繋いでいるのは〝おしっこ〟という、おおよそ赤い糸にはならなさそうなもの。
違和感の正体は、自分は妄想したこともないけれど、どこかにはあるだろうアブノーマルな世界を受け止め切れないという、自身の創造性の欠落にあったのかもしれませんね…。
世間的に、〝おもらし〟とは〈スカトロ〉のジャンルに入ります。
これまでこのブログで紹介してきた作品は、どちらかといえばジュブナイル(青春)寄りのライトに興奮出来る読み物が多かったが、今作はもしかしなくても18禁のマークが付く。
読み手を選ぶかもしれないが、おもらしの世界観と可能性を広げるために読んで損はないはず。
もし、今回にゃこさんの作品を初めて読む!という人がいて、『あまり過激はものはちょっと…』ということならば、自分なら本作の「洋風居酒屋」の短編をオススメします。
洋風居酒屋を舞台に、オシッコに行きたい珠里とオシッコに行かせない美奈との攻防戦が繰り広げられます。少しだけ百合やSMっぽい雰囲気はあるものも、内容は正統派おもらし小説といえるでしょう(おもらし小説に正統派も亜流もないとは思うが)。
少ないページ数の中に、大人の女性が瀬戸際までオシッコを我慢し、悶え苦しみ、必死に懇願しながらトイレに向かい、最終局面を迎える……その姿はオシッコフェチじゃなくても、ハートにグサリとくるものがあるのではないでしょうか。
個人的には「旅の恥」という短編の、少し変化球的なおチビり描写やオネショ展開も、僕は嫌いではありません。
◆◆
後書きの最後に、表紙・キャラクターのイラストを担当したはがーさんのお言葉がある。
『物語と現実の間、本能と理性のをふわふわと漂う淫靡。閉じ込められた性欲が、熟して蒸れ、鼻腔の奥に突き刺さる作品』
自分のようにダラダラと長文を書くのではなく、端的に今作をまとめた秀逸な一言。
自分のお漏らし小説遍歴ではとても言い表せない。もっともっと沢山の作品に触れる必要がある。
勿論、ネットの投稿サイトやTwitter等のSNSが殆どだが、今回手に取ったにゃこ氏の作品は本当に今回が初めてだった。
「し〜むす!」で直接お会いして、お話を聞く内に興味をそそられ今作の購入を決めた。何事も「初めて」というのは刺激的だ。
創作物にはその人の内面が隠されているというが、今回はどんな世界に誘ってくれるのか。
◆◆
レビューを書くに辺り、にゃこ様のTwitterの呟きを少し覗かせて頂きました。
やはりおもらし系を含め、過激で少々背徳的なものをリツイートする傾向にありますが、少しこれまでの作家さんとは異質なものを感じました。
何といいますか……
自分の人生経験だけではおおよそ表現出来ないような別次元の空気感。違和感。疎外感。現実的なのに、どこか非現実。まるで異世界。
ーーその正体は作品を読んで判明しました。
本作の主人公は二人、インドア系女子の珠里とアウトドア派の美奈。学生時代に、おしっこにまつわる事件で意気投合した二人による、二人だけのいけない遊び。
オムツや携帯トイレは当たり前。
その他にバイブやアナルプラグといったSMグッズだけでなく、カテーテルまで用意してあるのだから、当然使ったことのない自分は、頭で想像するのに時間がかかり、ページをめくる手が止まるや止まる。
それでいて、二人は付き合っているわけではないし、百合っぽさもあまり感じられません。
二人を繋いでいるのは〝おしっこ〟という、おおよそ赤い糸にはならなさそうなもの。
違和感の正体は、自分は妄想したこともないけれど、どこかにはあるだろうアブノーマルな世界を受け止め切れないという、自身の創造性の欠落にあったのかもしれませんね…。
世間的に、〝おもらし〟とは〈スカトロ〉のジャンルに入ります。
これまでこのブログで紹介してきた作品は、どちらかといえばジュブナイル(青春)寄りのライトに興奮出来る読み物が多かったが、今作はもしかしなくても18禁のマークが付く。
読み手を選ぶかもしれないが、おもらしの世界観と可能性を広げるために読んで損はないはず。
もし、今回にゃこさんの作品を初めて読む!という人がいて、『あまり過激はものはちょっと…』ということならば、自分なら本作の「洋風居酒屋」の短編をオススメします。
洋風居酒屋を舞台に、オシッコに行きたい珠里とオシッコに行かせない美奈との攻防戦が繰り広げられます。少しだけ百合やSMっぽい雰囲気はあるものも、内容は正統派おもらし小説といえるでしょう(おもらし小説に正統派も亜流もないとは思うが)。
少ないページ数の中に、大人の女性が瀬戸際までオシッコを我慢し、悶え苦しみ、必死に懇願しながらトイレに向かい、最終局面を迎える……その姿はオシッコフェチじゃなくても、ハートにグサリとくるものがあるのではないでしょうか。
個人的には「旅の恥」という短編の、少し変化球的なおチビり描写やオネショ展開も、僕は嫌いではありません。
◆◆
後書きの最後に、表紙・キャラクターのイラストを担当したはがーさんのお言葉がある。
『物語と現実の間、本能と理性のをふわふわと漂う淫靡。閉じ込められた性欲が、熟して蒸れ、鼻腔の奥に突き刺さる作品』
自分のようにダラダラと長文を書くのではなく、端的に今作をまとめた秀逸な一言。
自分のお漏らし小説遍歴ではとても言い表せない。もっともっと沢山の作品に触れる必要がある。