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《103》【僕のジョボ女簿日誌】 「第二話 姉弟・接吻(シスター・キス)」(3)ー12 中古

「じゃあもしかして……犯人はこの学園の卒業生とか?」

「そうとは限らないわ、見て」

職員玄関で僕がスリッパに履き替えるのに手間取っている間に、彼女はスマホを操作(この時間帯は教員でもスマホはロッカーに入れておくのが規則のはずなのだが)し、あるページを開いていた。僕は差し出されたスマホを覗き見る。

「〝中古制服販売〟……?」

「使用済み制服専門の買取ネットショップよ。それよりもここ見て」

彼女が指したのは『オススメの中古制服』の欄。その一番上に紹介されていたのは、リボン付きのセーラー服に、膝丈くらいのグリーンチェックのスカート。紛れもなく、この漆金学園の制服である。

「もう着ないから売っちゃう娘、結構多いのよ。それにこれ、別にブルセラショップとかじゃないから、犯罪でも何でもないし」

つまりこのサイトを見つければ、誰でもこの学園の生徒になれる。容疑者は何十人、いや何百人に膨れ上がる。……イヤイヤ、ちょっと待て。

「でも、さすがに大人が制服着たら違和感があると思いますし……バレるんじゃ?」

「誰も大人が犯人なんて言ってないわ。高校に通ってない子もいっぱいいるし。それに、今どきの娘って大人っぽいから多少上でも誤魔化せたりするんじゃない? そうなると、男は難しいかな……イヤ、タロウみたいな子って可能性も……」

明らかに僕の童顔をイジった物言いに、僕はムッとした顔で返した。僕がこの子供っぽい顔と体付きが嫌いなことを知っているくせに、この人は。
彼女はスマホをしまいながら、しまったという表情でゴメンゴメンのポーズをとった後、スタスタと廊下を先に歩き始める。
僕はちょっと待ったとその後を追う。

「まぁ所詮は素人の推測で、やっぱり犯人は学園内にいる可能性もあるし、あくまでも一つの可能性って話。ぶっちゃけ私としてもそっちの方がいいわ。早く見つけられそうだし。でもそうなると、やっぱり他の先生より先に見つけるのは難しくなりそうだけど……」

またも、僕の方を見ようともせずに廊下をズンズンと歩き続ける。
こころなしか反応に余裕がないように見える。まるで矢継ぎ早に喋り続けているのは、何かの気を紛らわそうとしているかのようだ。

「……矢行先生?」

見てみると彼女は少しだけ前屈みになっており、片手はお腹に添えられている。そして秋なのに、額に変な汗をかいていた。身体の中から何かが溢れ出そうなのを、抑え込んでいるように感じた。
目の前の扉の表札には『教職員トイレ』とある。

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プロフィール

Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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