《123》【僕のジョボ女簿日誌】 「第二話 姉弟・接吻(シスター・キス)」(5)ー11 納得
- 2017/09/12
- 00:01
僕の言葉はシャワーの音にかき消されたかと思ったが、少し時間を経て中からくぐもった声が返ってきた。
「あ、いや……ちょっと……お散歩かな? ほ、ホラ! 部屋に閉じこもってても……さ? ネ? それに……一人でお外に出る練習というか……リハビリとゆーか……」
突然声をかけられてギョッとしたような、説明しづらくて困惑するような、的を得ない回答だった。
「そっか、まぁそれも大事だよね」
僕は納得〝しているように思わせるために〟返事をすると、バッグの〝中身を取り出して〟元あった場所(つまり玄関前)へと戻した。後で何を言われても、知らないと言えるように。そして中身を自分の部屋の、洋服タンスの奥の奥へと〝それ〟を隠すように仕舞った。
探し出せないように。
「もう着るなって言ったのに……」
仕事着しか入ってないタンスの中に、異物が混入された。
リボン付きのセーラー服と膝丈くらいのグリーンチェックのスカート。
紛れもなく、漆金学園のセーラー服だった。
「あ、いや……ちょっと……お散歩かな? ほ、ホラ! 部屋に閉じこもってても……さ? ネ? それに……一人でお外に出る練習というか……リハビリとゆーか……」
突然声をかけられてギョッとしたような、説明しづらくて困惑するような、的を得ない回答だった。
「そっか、まぁそれも大事だよね」
僕は納得〝しているように思わせるために〟返事をすると、バッグの〝中身を取り出して〟元あった場所(つまり玄関前)へと戻した。後で何を言われても、知らないと言えるように。そして中身を自分の部屋の、洋服タンスの奥の奥へと〝それ〟を隠すように仕舞った。
探し出せないように。
「もう着るなって言ったのに……」
仕事着しか入ってないタンスの中に、異物が混入された。
リボン付きのセーラー服と膝丈くらいのグリーンチェックのスカート。
紛れもなく、漆金学園のセーラー服だった。