おもらし同人誌レビュー④ 【艦これおねしょ合同vol.5 World Wide Wetting!!!】 (艦隊コレクション〜艦これ〜)
- 2020/04/21
- 20:20
作者(発行者)いしまるサルファー、放浪猫、666 他
もし自分が、おもらしやおねしょをテーマに小説を書くとしたら、表紙はイラストレーターさんに依頼をして、話中の粗相シーンの挿絵を沢山描いて頂きたい。
例えば、
『大人びた女の子が布団とお尻をオシッコでビッショビッショに汚して、涙目でこちらを見つめながら「許して…」と懇願してくる』そんな感じーー。
◆◆
今作は『艦隊これくしょん』のおねしょ合同誌の第五弾。
軍艦の擬人化キャラクター・艦娘のおねしょ作品が沢山詰め込まれていますが、今作品では日本以外の国の軍艦をモチーフにした「海外艦」にスポットライトが当たりました。
前々回と前回(②と③)で、
『元ネタを知らなくても、おもらし・おねしょの描写で興奮出来るのか』
という疑問は払拭され、今作は異国の女の子の失敗談ということで、僕の中での期待値はとても高かったのです。
〈外国人の女の子のおもらし〉は日本人の女の子のおもらしとはまた違った魅力があるのは言わずもがな。
それをどう作品に生かしてくるんだろう!
……なんてことを考えながら、気楽にページをめくっていきましたが、序盤で思わぬ壁にぶち当たりました。
◆◆
これまで通り、登場するキャラクター達(原作では『海外艦』というらしい)を逐一調べながら、読み進めていきましたが(専門用語に関しては、複雑そうなものは無視することに決めました)、『日本艦』の艦娘達との関連性が何一つ分からないのです。
そのため小説の一作目に出てくるヴェールヌイ(ロシア)というキャラが、元は〝日本〟のキャラクターだった……という設定にもうパニック。
さらに、海外が舞台かと思いきや日本の艦娘達ともガッツリ絡む作品が多く、小説作品に関しては、ここにきて設定の壁に後ろ髪を引っ張られる思いを味わうこととなりました。
(そんなこと、気にせず読み進めれば良いだけなのかもしれませんが……)
◆◆
それよりも、今作は〝イラスト〟〝漫画〟作品が名作揃いでした!
まず、表紙イラストの担当はひろさん。
主役はドイツのレーベレヒトマース(もう一人艦娘がいましたが、誰かは分かりませんでした)。ボーイッシュな外見、ショートカット、碧眼、華奢な身体つきで中性的な顔立ち。
みんな大好き『クールで知的で凛々しい女の子』といった外見の彼女が、朝バッチリおねしょをしてしまい、オシッコでグッショリ濡れたパジャマの背中側を読者側に見せてくれる。
それに加え、涙目・赤面・羞恥顔のトリプルパンチ。
さらによく見ると、彼女を見つめる先輩らしき、ネルソン(イギリス)という女性もオシッコに失敗しているかのような描かれ方をしており、微笑ましくも男心を揺るがす作品に仕上がっています。
一枚イラストでは、666さんが良かった。
イタリアのルイージ・トレッリという女の子が、朝の光が差し込む部屋でおねしょ布団を背後にお着替えをしているシーンなのですが、その〝表情〟がたまらなく素晴らしい。
現実を直視したくないのか、口を尖らせ、そっぽを向き、ズボンを脱ぎながら、
『……私、悪くないもん。オシッコが勝手に出ちゃったんだもん……』
と、聞こえてきそうな一枚に仕上がっています。
作者の後書きによると、
『おねしょの後始末を教わっても自分でやらなそう。だから、彼女を選んだ』とのこと。なるほど、納得。
◆◆
漫画では、ロリ系おもらし同人誌として活躍中のかたわれさんの作品が、印象に残りましたね。
おねしょ娘に選ばれたのは、ドイツのU-511という女の子。同室の伊58という女の子に、二人だけの廊下で慰められながら、おねしょの隠滅に向かう後ろ姿は胸がキュンと来るものがあります。
後書きによると、
『海外から日本に来た女の子が、悪い夢を見ておねしょをしてしまった』
という分かりやすいストーリーに落とし込んでいる辺り、かたわれさんも艦娘に深い造詣がある方ではなかったのかもしれません。
おねしょから始まる友情。
ちょっと恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい。
これぞ、かたわれワールドですね。
◆◆
「艦むす」のおもらし・おねしょ同人作品は、基本的に同室の娘にお着替えしてもらうパターンが多く(作品内の言葉を借りるなら、連帯責任らしい)、その中から月浦侑さんの作品を紹介します。
姉・マエストラーレが、おねしょをしてしまった妹・リベッチオの後始末を手伝うという姉妹モノ。
1ページ目でおねしょをして泣きじゃくる女の子のお着替え前の可愛い姿で読者の心を掴むと、3ページ目ではおねしょパンツをまじまじと見せつけてくれる。その後、姉は妹のパンツを使ってこっそりと自慰に耽る……これぞおねしょショートショート。
詰め込み過ぎていないところが良いですね。
艦むすを知らない人でも、分かりやすい内容にニヤニヤが止まらないでしょう。
この他の漫画作品でも、素晴らしきおねしょの世界を体感出来るので、是非チェックして頂きたいです。
◆◆
では本題ともいえる、小説作品はどうでしょう。
前述した通り、今回はこれまで以上に「艦むす」の世界観が作中に反映されているため、設定用語を多用する傾向が強く、気をとられずに読み進めなければ、興奮も何も出来ない可能性が大きいです。
逆に言うと、二回以上読み込むことでドップリと「艦むす×おねしょ」の世界に浸れるかも……?
そんな中で、ビアードさんの作品『今夜もきっとおねしょをする』は優れたおねしょ小説としてご紹介させて頂きます。
日本に帰ってきた妹・ヴェールヌイ(響)からおねしょの悩みを告白された姉・暁が、彼女ともう一度姉妹に戻るべく奮闘する物語。
4ページ中およそ3ページが、濃密なおねしょ(オムツ)エピソードで占められているだけでなく、姉妹の修復の物語としても上手にまとめられています。
児童文学でもない限り、R-18作品に捉えられそうな「おもらし・おねしょ小説」ですが、〈それ以外のジャンル〉の作品でも通用出来るようになれば、それはワンランク上の作品になるのでは? と、勝手な理論を自分は持っているのですが、今作はまさに「おねしょ」×「姉妹愛」に無理なく落とし込めた作品であると考えています。
艦むす達には、姉妹、先輩と後輩、同部屋の友人という心の繋がりを持ったキャラが非常に多いため、今後は心に刺さるオシッコ小説が増えてくるかもしれませんね。
◆◆
艦むす同人誌はこれで二冊目。
こうなると、自分も艦むすについて、知識を得る必要があるのかも……いや、出来れば一般ピープルの視点でレビューを行いたいので、今くらいの知識に留めておいた方がいいのか。ウーム、悩む。
まぁ、いずれにしても。次回も楽しみだ。
もし自分が、おもらしやおねしょをテーマに小説を書くとしたら、表紙はイラストレーターさんに依頼をして、話中の粗相シーンの挿絵を沢山描いて頂きたい。
例えば、
『大人びた女の子が布団とお尻をオシッコでビッショビッショに汚して、涙目でこちらを見つめながら「許して…」と懇願してくる』そんな感じーー。
◆◆
今作は『艦隊これくしょん』のおねしょ合同誌の第五弾。
軍艦の擬人化キャラクター・艦娘のおねしょ作品が沢山詰め込まれていますが、今作品では日本以外の国の軍艦をモチーフにした「海外艦」にスポットライトが当たりました。
前々回と前回(②と③)で、
『元ネタを知らなくても、おもらし・おねしょの描写で興奮出来るのか』
という疑問は払拭され、今作は異国の女の子の失敗談ということで、僕の中での期待値はとても高かったのです。
〈外国人の女の子のおもらし〉は日本人の女の子のおもらしとはまた違った魅力があるのは言わずもがな。
それをどう作品に生かしてくるんだろう!
……なんてことを考えながら、気楽にページをめくっていきましたが、序盤で思わぬ壁にぶち当たりました。
◆◆
これまで通り、登場するキャラクター達(原作では『海外艦』というらしい)を逐一調べながら、読み進めていきましたが(専門用語に関しては、複雑そうなものは無視することに決めました)、『日本艦』の艦娘達との関連性が何一つ分からないのです。
そのため小説の一作目に出てくるヴェールヌイ(ロシア)というキャラが、元は〝日本〟のキャラクターだった……という設定にもうパニック。
さらに、海外が舞台かと思いきや日本の艦娘達ともガッツリ絡む作品が多く、小説作品に関しては、ここにきて設定の壁に後ろ髪を引っ張られる思いを味わうこととなりました。
(そんなこと、気にせず読み進めれば良いだけなのかもしれませんが……)
◆◆
それよりも、今作は〝イラスト〟〝漫画〟作品が名作揃いでした!
まず、表紙イラストの担当はひろさん。
主役はドイツのレーベレヒトマース(もう一人艦娘がいましたが、誰かは分かりませんでした)。ボーイッシュな外見、ショートカット、碧眼、華奢な身体つきで中性的な顔立ち。
みんな大好き『クールで知的で凛々しい女の子』といった外見の彼女が、朝バッチリおねしょをしてしまい、オシッコでグッショリ濡れたパジャマの背中側を読者側に見せてくれる。
それに加え、涙目・赤面・羞恥顔のトリプルパンチ。
さらによく見ると、彼女を見つめる先輩らしき、ネルソン(イギリス)という女性もオシッコに失敗しているかのような描かれ方をしており、微笑ましくも男心を揺るがす作品に仕上がっています。
一枚イラストでは、666さんが良かった。
イタリアのルイージ・トレッリという女の子が、朝の光が差し込む部屋でおねしょ布団を背後にお着替えをしているシーンなのですが、その〝表情〟がたまらなく素晴らしい。
現実を直視したくないのか、口を尖らせ、そっぽを向き、ズボンを脱ぎながら、
『……私、悪くないもん。オシッコが勝手に出ちゃったんだもん……』
と、聞こえてきそうな一枚に仕上がっています。
作者の後書きによると、
『おねしょの後始末を教わっても自分でやらなそう。だから、彼女を選んだ』とのこと。なるほど、納得。
◆◆
漫画では、ロリ系おもらし同人誌として活躍中のかたわれさんの作品が、印象に残りましたね。
おねしょ娘に選ばれたのは、ドイツのU-511という女の子。同室の伊58という女の子に、二人だけの廊下で慰められながら、おねしょの隠滅に向かう後ろ姿は胸がキュンと来るものがあります。
後書きによると、
『海外から日本に来た女の子が、悪い夢を見ておねしょをしてしまった』
という分かりやすいストーリーに落とし込んでいる辺り、かたわれさんも艦娘に深い造詣がある方ではなかったのかもしれません。
おねしょから始まる友情。
ちょっと恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい。
これぞ、かたわれワールドですね。
◆◆
「艦むす」のおもらし・おねしょ同人作品は、基本的に同室の娘にお着替えしてもらうパターンが多く(作品内の言葉を借りるなら、連帯責任らしい)、その中から月浦侑さんの作品を紹介します。
姉・マエストラーレが、おねしょをしてしまった妹・リベッチオの後始末を手伝うという姉妹モノ。
1ページ目でおねしょをして泣きじゃくる女の子のお着替え前の可愛い姿で読者の心を掴むと、3ページ目ではおねしょパンツをまじまじと見せつけてくれる。その後、姉は妹のパンツを使ってこっそりと自慰に耽る……これぞおねしょショートショート。
詰め込み過ぎていないところが良いですね。
艦むすを知らない人でも、分かりやすい内容にニヤニヤが止まらないでしょう。
この他の漫画作品でも、素晴らしきおねしょの世界を体感出来るので、是非チェックして頂きたいです。
◆◆
では本題ともいえる、小説作品はどうでしょう。
前述した通り、今回はこれまで以上に「艦むす」の世界観が作中に反映されているため、設定用語を多用する傾向が強く、気をとられずに読み進めなければ、興奮も何も出来ない可能性が大きいです。
逆に言うと、二回以上読み込むことでドップリと「艦むす×おねしょ」の世界に浸れるかも……?
そんな中で、ビアードさんの作品『今夜もきっとおねしょをする』は優れたおねしょ小説としてご紹介させて頂きます。
日本に帰ってきた妹・ヴェールヌイ(響)からおねしょの悩みを告白された姉・暁が、彼女ともう一度姉妹に戻るべく奮闘する物語。
4ページ中およそ3ページが、濃密なおねしょ(オムツ)エピソードで占められているだけでなく、姉妹の修復の物語としても上手にまとめられています。
児童文学でもない限り、R-18作品に捉えられそうな「おもらし・おねしょ小説」ですが、〈それ以外のジャンル〉の作品でも通用出来るようになれば、それはワンランク上の作品になるのでは? と、勝手な理論を自分は持っているのですが、今作はまさに「おねしょ」×「姉妹愛」に無理なく落とし込めた作品であると考えています。
艦むす達には、姉妹、先輩と後輩、同部屋の友人という心の繋がりを持ったキャラが非常に多いため、今後は心に刺さるオシッコ小説が増えてくるかもしれませんね。
◆◆
艦むす同人誌はこれで二冊目。
こうなると、自分も艦むすについて、知識を得る必要があるのかも……いや、出来れば一般ピープルの視点でレビューを行いたいので、今くらいの知識に留めておいた方がいいのか。ウーム、悩む。
まぁ、いずれにしても。次回も楽しみだ。