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《36》【僕のジョボ女簿日誌】 「第一話 学園(エデン)は檻の中」 (7)ー3 担任

「ゴメンなさい……何度も何度もみっともないところを見せてしまって……汚いものをみせてしまって……本当に死んじゃいたい気分です」

赤く腫れた瞳に滲む涙が意図するものは、悲しさか、それとも悔しさか。そんなことどうでもいい。目の前で悲観にくれる女の子がいたら助けるのが男のつとめ。それは未来永劫ずっと変わらない必然のはず。
僕は、彼女の瞳を射抜くように見つめる。

「いいか、桃瀬。さっきも言ったと思うけど、君が死んだら悲しむ人は大勢いる。おもらしが何だ。この世に失敗しない人なんていない。それを恥じて死を選ぶことの方が、先生よっぽど恥ずかしいと思う」

僕の頭のテキストには、こういう状況のマニュアルはない。だったら自分でつくるしかない。僕は自分の思いを全てぶつけた。それでも彼女の気持ちが伝わらないのなら、分かるまで何度だって伝えるつもりだった。

「とにかく早く着替えよう。このままじゃ、風邪ひいちゃうぞ」

「ハイ……でも……」

僕は彼女の手を取り、スッと立たせた。彼女は恥ずかしそうに、モジモジと太腿を擦り合わせる。

「大丈夫、ちょっと待ってて」

このまま保健室には連れていけない。彼女のスカートには、おもらしの染みがクッキリと残っている。まだ校内には生徒が大勢いる。
それならばと、僕はポケットからスマホを取り出す。頭に二人の女性がよぎり、一瞬の思考の後電話を鳴らした。

『もしもし? 築月先生ですか!? 桃瀬さんかどこにいるか知りませんか? 保健室にいなくてーー』

「桃瀬さんは屋上にいます。お手数ですが、教室にある桃瀬さんのロッカーからジャージの上下、それと保健室から雑巾と、女性用の下着を一枚持ってきてもらえませんか。すみませんが、早急にお願いします」

『え? それってどういうーー』

慌てたように尋ねる伊庭先生との通話を打ち切ると、僕は桃瀬に優しく語りかけた。

「今、伊庭先生が君のジャージを持ってくるから。それに着替えたら、今日はすぐに帰りなさい。矢行先生には僕の方から伝えておく。大丈夫、このことは誰にも言わないから」

僕は笑顔を見せた。固い顔ばかりでは彼女を不安にさせるかもしれない。

「先生……何から何まで本当にありがとうございます。私……何てお礼を言ったらいいのか」

彼女は上目遣いで、心の底から感謝している気持ちがヒシヒシと伝わってくる。

「何言ってんの。これくらい平気だよ。僕は君の担任なんだから」

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プロフィール

Author:屈辱の湖
周りと違う僕はおかしいのだろうか。
こんな性癖誰にも理解されないのではないか。
どうやって新しいオカズを手に入れればいいのか。
分からぬまま悶々と欲望を募らせていましたがーーとうとう見つけました。僕のたぎる思いを満たすことが出来るのは、

〝少女のおもらし〟だと。

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