《37》【僕のジョボ女簿日誌】 「第一話 学園(エデン)は檻の中」 (Ⅰ)日誌2ページ目
- 2017/03/30
- 12:27
――それから数分も経たないうちに、伊庭先生が現れた。電話では詳しい説明をしていなかったので、簡単に状況を伝えると彼女はすぐに真剣な顔つきになって桃瀬さんの解放にあたった。
ここにいるのも気まずくて、上履きに付いた桃瀬さんのオシッコを拭き取ると僕は屋上の扉へと通じる学校内の階段へと避難して、諸々の作業が終わるまで待つことにした。
これで、僕も少しは彼女の担任として成長出来たのかな、なんて思いながら。
そう。
この考えがどんなに甘く、そして浅はかな考えだったかを知ることになるのは直ぐのことだった。
そして、この一件はこれから起きる全ての出来事の始まりに過ぎなかったのだ。
20××年、9月×日。
漆金学園 特別進学クラス 1-3 教員 築月太郎
ここにいるのも気まずくて、上履きに付いた桃瀬さんのオシッコを拭き取ると僕は屋上の扉へと通じる学校内の階段へと避難して、諸々の作業が終わるまで待つことにした。
これで、僕も少しは彼女の担任として成長出来たのかな、なんて思いながら。
そう。
この考えがどんなに甘く、そして浅はかな考えだったかを知ることになるのは直ぐのことだった。
そして、この一件はこれから起きる全ての出来事の始まりに過ぎなかったのだ。
20××年、9月×日。
漆金学園 特別進学クラス 1-3 教員 築月太郎